アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード(アメックスビジネスプラチナ)は、高額な年会費に見合うだけの豪華な特典と高いステータスを誇る、経営者・個人事業主向けの最高峰カードです。
特に、出張や接待の多いビジネスパーソンにとって、その優待は年会費を凌駕する価値があります。
しかし、一方で「年会費が高すぎる」「ポイント還元率が低いのでは?」といった疑問を持つ方も少なくありません。
本記事では、アメックスビジネスプラチナの具体的なメリット5つ、デメリット5つを徹底的に深掘りし、このカードが本当にあなたのビジネスに必要かどうかを判断するための、最適な活用方法と向いている人の特徴を解説します。
このカードの真価を知り、経営の効率化と上質なビジネスライフを実現しましょう。
アメックスビジネスプラチナのメリット
アメックスビジネスプラチナは、年会費(執筆時点:165,000円・税込)の高さに見合う、他社を圧倒する充実した特典が付帯しています。特に、ビジネスの効率化と高いステータスを求める経営者にとって大きなメリットとなります。
1. 追加カードが4枚まで無料で発行可能(年会費相当の経費削減)
本カード最大のメリットの一つは、従業員用の追加カードを4枚まで年会費無料で発行できる点です。これにより、社内の経費精算を効率化しながら、従業員にもプラチナカード特典の一部を提供できます。
- 経費処理の効率化: 社員が立て替える必要がなくなり、「いつ、誰が、何に、いくら」使ったかが明細で一元管理できるため、経理業務が大幅に削減されます。
- ポイント集約: 追加カードの利用分もすべて本会員のポイントに集約されるため、ポイントが非常に貯まりやすくなります。
2. 国内外の豪華ホテル特典が充実(フリー・ステイ・ギフトなど)
国内外の高級ホテルで圧倒的な優待を受けられるのは、アメックスプラチナならではの特典です。
- フリー・ステイ・ギフト: カードを継続するたび、国内の対象ホテルに2名で1泊無料で宿泊できる特典が毎年プレゼントされます。この特典だけで数万円〜十数万円相当の価値があり、年会費の「元」を取るための大きな要素となります。
- FHR(ファイン・ホテル・アンド・リゾート): 世界1,100ヶ所以上の厳選されたホテルで、**アーリーチェックイン、レイトチェックアウト、客室アップグレード、滞在中の施設利用特典($100相当)**などのVIP待遇を受けられます。
3. 世界中のVIPラウンジを無料で利用可能
フライトや出張が多いビジネスパーソンにとって、空港ラウンジの利用特典は必須です。
- プライオリティ・パス(プレステージ会員)無料: 世界1,300ヶ所以上の空港VIPラウンジを、本人・追加カード会員ともに無料で利用可能です。通常、この会員資格だけで年間469米ドル(約7万円相当)の年会費がかかります。
- デルタスカイクラブ・センチュリオンラウンジ: 提携航空会社のラウンジや、アメックスが運営する最上級ラウンジも利用可能です。
4. 24時間365日対応のコンシェルジュ・サービス
秘書やアシスタントのように利用できる「プラチナ・コンシェルジェ・デスク」が、旅券手配から会食の手配まで、多岐にわたるサポートを年中無休で提供します。
特に、24時間対応してくれるので、忙しい経営者に人気です。
さらに、24時間365日対応のプラチナ・コンシェルジュが、出張手配や予約などをサポートしてくれる点も大きな魅力。専属秘書のようにあらゆる対応をしてくれるため、忙しい経営者に好評です。
- 煩雑な業務からの解放: 出張時のフライトやホテル、会食の予約、ギフト手配など、時間の取られる秘書的な業務を代行してくれるため、本来の業務に集中できます。
- 非公開の予約: 予約困難なレストランやチケットの手配など、個人では難しい交渉もサポートしてくれます。
5. メタル製の券面と最高峰のステータス性
アメックスビジネスプラチナは、メタル(金属)素材のカードで発行されます。
- 重厚なステータス: 約15gと通常のプラスチックカードの3倍ほどの重さがあり、決済時に出すだけで所有者のステータスを静かに示し、ビジネスの場での信頼性や印象を向上させる効果があります。
- 開業直後でも申込可能: 一般的な法人カードに比べて、開業間もない個人事業主や設立直後の法人でも申し込みやすい点も、大きなメリットです。
アメックスビジネスプラチナのデメリット
アメックスビジネスプラチナのメリットを最大限に享受するためには、そのデメリットや注意点を理解しておくことが不可欠です。
1. 年会費が非常に高額
最大のデメリットは、その年会費の高さです。年会費は165,000円(税込)であり、これは一般のゴールドカードやプラチナカードと比べても非常に高額です。
- 年会費の「元取り」が必要: 豊富な特典を最大限に活用できなければ、単なる経費として負担だけが残ってしまいます。利用頻度が低い方や、特典に魅力を感じない方にはおすすめできません。
2. 公共料金や税金のポイント還元率が低い
ビジネスにおいて高額になることが多い税金(国税など)や公共料金の支払いでは、通常の還元率が適用されません。
- 還元率の低下: 通常100円=1ポイント(還元率1.0%)ですが、税金や公共料金の一部支払いでは、**200円=1ポイント(還元率0.5%)**に下がります。
- 対策が必要: 税金支払いでポイントを重視する場合は、高還元率の別カードや決済方法の併用を検討する必要があります。
3. 特定のマイル交換先に年間上限がある
貯めたポイントをマイルに交換する際、一部の主要航空会社で制限があります。
- ANAマイルに年間上限: 特に人気の高いANAマイルへの交換は、年間40,000マイルまでという上限が設定されています。大量にポイントを貯めている方にとっては、交換先が限定されることになります。
- JALマイルは非提携: JALマイレージプログラムとは直接提携していないため、JALマイルを貯めたい人には不向きです。
4. メタルカードが使えない店舗が稀にある
高いステータス性を持つメタルカードですが、ごく稀に利用できないケースがあります。
- 読み取り機の問題: 厚みや素材の特性上、一部の古い決済端末や読み取り機で磁気不良として扱われ、決済ができない場合があります。
- 対策: アメックスビジネスプラチナでは、**プラスチック製の「ACカード」**も無料で発行できるため、利用できない場合はそちらを使うことで対処できます。
5. ETCカードが有料である
他の多くの法人カードでは無料で提供されている**ETCカードの年会費が、アメックスビジネスプラチナでは有料(550円/枚・税込)**となります。
- 経費精算の効率化にはETCカードは不可欠ですが、その都度費用が発生します。
- ただし、ETC利用分もポイント加算の対象となるため、利用額によっては年会費分をポイントで相殺することは可能です。
アメックスビジネスプラチナを使ったほうがいい人の特徴
アメックスビジネスプラチナの真価は「豪華な特典」と「高い利便性」を組み合わせて年会費以上の価値を生み出せるかにかかっています。
💡 こんな人はアメックスビジネスプラチナを使うべき!
- 出張・接待・旅行が多い経営者 「フリー・ステイ・ギフト」や「ファイン・ホテル・アンド・リゾート(FHR)」、世界中の空港ラウンジ特典など、旅行関連の特典を年間3回以上利用する方は、年会費の大部分を特典の価値でカバーできます。
- 経費管理の効率化を最優先する法人・個人事業主 追加カードが4枚まで無料で発行でき、経費精算がカード明細で完結するため、経理業務にかかる時間や人件費を大幅に削減したい企業に最適です。
- 年間決済額が400万円以上の高額利用をする方 アメックスのポイントプログラムは、年間利用額に応じてボーナスポイントが付与されるキャンペーンを頻繁に実施しており、高額決済をするほどお得になる仕組みです。
- 上質な顧客対応やコンシェルジュサービスを求める方 24時間365日利用できるコンシェルジュ・デスクを「秘書代わり」として活用し、予約業務や手配業務をアウトソースすることで、自身の時間を最大限に有効活用したいと考えるビジネスパーソンに向いています。
- 社会的信用やステータス性を重視する方 メタル製の券面やプラチナの称号は、ビジネスシーンにおける信頼感や交渉力を高めるための「投資」と考える経営者に選ばれています。
特典の活用によるメリットが年会費を上回ると確信できるなら、アメックスビジネスプラチナはあなたのビジネスを次のステージへと導く最高のパートナーとなるでしょう。
アメックスビジネスプラチナメリットのQ&A
Q1. アメックスビジネスプラチナとアメックスプラチナの違いは何ですか?
A1. どちらも最高峰のサービスを提供しますが、その「特典の方向性」と「利用目的」に大きな違いがあります。
比較項目 | アメックス・ビジネス・プラチナ | アメックス・プラチナ(個人用) |
主な利用目的 | 経費処理の効率化、事業費決済 | プライベート、旅行、グルメ、家族の優待 |
引き落とし口座 | 法人名義口座、または代表者の個人口座 | 原則として個人の銀行口座 |
追加カード | 従業員に発行できる「追加カード」(4枚まで無料) | 家族に発行できる「家族カード」(4枚まで無料) |
特典の方向性 | 経費削減、ビジネス・セービング、業務効率化に関する特典が充実 | グルメ優待、エンターテイメント、個人的なライフスタイルを豊かにする特典が充実 |
年会費・還元率 | 年会費(165,000円・税込)、ポイント還元率は同等 | 年会費(165,000円・税込)、ポイント還元率は同等 |
【簡潔なまとめ】
- アメックスビジネスプラチナ:事業にかかる費用をお得にしたい、経費管理を楽にしたい経営者・個人事業主向け。
- アメックスプラチナ:プライベートの充実や旅行、家族サービスを重視する個人向け。
Q2. アメックスビジネスプラチナは誰でも作れる?
A2. 誰でも申し込めるわけではありませんが、インビテーション(招待)なしで公式ウェブサイトから申し込むことは可能です。
申込条件
原則として、以下の条件を満たす必要があります。
- 20歳以上の会社経営者または個人事業主であること。
- 安定した収入があり、社会的信用を有すること。
審査で重視されるポイント
一般的なクレジットカードに比べて審査は厳格ですが、以下の点が重視されます。
- 法人:設立年数や決算内容、安定した経営基盤が特に重視されます。
- 個人事業主:事業規模よりも、本人の信用情報と継続的な収入の有無が重視されます。
- クレヒス(支払い実績):過去の延滞や未払いがない、良好なクレジットヒストリー(信用情報)が重要です。
起業したばかりの開業直後の個人事業主でも申し込みは可能ですが、その場合は安定した事業運営の見込みや個人の信用情報がより厳しく見られます。
Q3. アメックスビジネスプラチナの年収は?
A3. アメックスの公式では具体的な「年収の基準」は公表されていませんが、年会費を無理なく支払えるだけの安定した収入が求められます。
年収の目安
一般的なプラチナカードの所有者の傾向や年会費(165,000円)から推定される年収の目安は以下の通りです。
- 個人用アメックスプラチナの目安: 年収450万円〜600万円以上が一つの目安とされています。
- ビジネスプラチナの場合: 法人の場合は会社の売上や財務状況が、個人事業主の場合は事業収入の安定性が重視されるため、単純な「年収」だけでは判断されません。
年収が目安に満たない場合でも、勤続年数や事業歴が長く安定している、または過去の支払い実績(クレヒス)が極めて良好であれば、審査を通過する可能性はあります。
審査において最も大切なのは、「高額な年会費と利用額を継続的に支払い続ける能力と信用がある」と認められることです。
Q4. AMEX プラチナは年収いくらから持てますか?
A4. アメックスの公式では具体的な年収の基準は公開されていませんが、一般的には「安定した収入」があり、年会費(165,000円・税込)を無理なく支払えるだけの経済力が必要です。
年収の目安
公開されている情報や経験則から推測される年収の目安は、以下の通りです。
- 個人用アメックス・プラチナ: 年収450万円〜600万円以上が一つの目安とされています。
- 重要な審査要素: 単なる年収額だけでなく、勤続年数の長さや事業の安定性、そして良好なクレジットヒストリー(支払い実績)など、総合的な信用力が重視されます。
【ポイント】 パートやアルバイトの方の申し込みは受け付けていません。正社員や経営者・個人事業主として継続的に安定した収入があることが前提となります。
Q5. アメックス・ビジネス・プラチナの空港ラウンジ特典は?
A5. アメックス・ビジネス・プラチナは、世界中のVIPラウンジを無料で利用できる、最高水準のラウンジ特典が付帯しています。
主なラウンジ特典
- プライオリティ・パス(プレステージ会員)
- 世界1,400ヶ所以上の空港ラウンジを無料・回数無制限で利用可能です。
- 本会員だけでなく、追加カード会員(従業員)も無料で登録・利用できます。
- アメリカン・エキスプレス・グローバル・ラウンジ・コレクション
- アメックスが提供する独自のラウンジネットワークです。
- センチュリオン・ラウンジ:プラチナ・カード会員以上がアクセスできる特別なVIPラウンジで、豪華な食事やドリンク(アルコール含む)が提供されます。
- 提携航空会社ラウンジ:デルタ スカイクラブなどの航空会社ラウンジも利用可能です(利用条件あり)。
- 国内主要空港ラウンジ
- 国内の主要空港にある提携カードラウンジを、本人と同伴者1名まで無料で利用できます。
【ポイント】 出張の多いビジネスパーソンにとって、待ち時間を有効活用し、快適に過ごせるこれらのラウンジ特典は、年会費の元を取るための大きな要素となります。
Q6. アメックス・ビジネス・プラチナの無料宿泊特典は?
A6. 毎年、カードを継続するたびに国内の高級ホテルに無料で宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」が付帯しています。
特典の概要
- 特典名: フリー・ステイ・ギフト
- 対象: カードを継続(年会費を支払い)した本会員に対し、毎年プレゼントされます。
- 内容: 国内の厳選された対象ホテルに、1泊2名様まで無料で宿泊できる宿泊券が贈られます。
- 利用方法: 宿泊券が届いた後、対象ホテルのリストから希望のホテルを選び、ホテルに直接電話をして予約する形が一般的です。
【ポイント】 「フリー・ステイ・ギフト」は、数万円〜十数万円相当の価値がある特典です。この特典を利用するだけで年会費の大部分を回収できるため、ビジネス利用はもちろん、プライベートなリフレッシュにも活用できる、非常に価値の高い継続特典です。
Q7. アメックス・ビジネス・プラチナの追加カードは?
A7. 従業員向けの「追加カード」を4枚まで年会費無料で発行でき、経費管理の効率化に役立ちます。
追加カードの主な特徴
- 無料発行枚数: 4枚まで年会費無料で発行可能です。
- 発行対象: 役員や従業員に発行できます。
- 5枚目以降: 5枚目以降は、1枚につき年会費13,200円(税込)で発行可能ですが、カードの種類はビジネス・ゴールド・カードにて発行される場合があります。
- 経費の一元化: 追加カードでの利用分もすべて本会員の口座から引き落とされ、利用明細を一元管理できるため、経費精算や会計処理が大幅に効率化します。
- 特典の利用: 追加カード会員も、一部の空港ラウンジサービス(プライオリティ・パスなど)や、その他のプラチナ特典を利用することができます。
Q8. アメックス・ビジネス・プラチナのコンシェルジュは?
A8. 「プラチナ・セクレタリー・サービス」という名称の24時間365日対応の専用秘書サービスが付帯しています。
サービス内容
このコンシェルジュデスクは、ビジネスパーソンの秘書代行のような役割を果たし、以下のような多岐にわたる要望に電話一本で応えてくれます。
- トラベル・手配:
- 国内外の航空券、新幹線、ホテルの予約・手配。
- 出張時のハイヤーやレンタカーの手配。
- グルメ・接待:
- 会食や接待に最適なレストランの提案と予約代行(予約困難な店舗の手配も可能な場合あり)。
- ギフト・サービス:
- 取引先や顧客への贈答品(花、ワイン、ギフトなど)の提案や手配。
- 海外でしか手に入らない商品の探索・購入代行(パーソナル・インポート・サービス)。
- エンターテイメント:
- イベント、コンサート、演劇などのチケット情報提供・手配。
【ポイント】 特に多忙な経営者や個人事業主にとって、煩雑な業務を代行してくれる「秘書」として活用できるのが最大の魅力です。
Q9. アメックス・ビジネス・プラチナのキャンペーンは?
A9. アメックス・ビジネス・プラチナでは、新規入会者を対象としたボーナスポイント獲得キャンペーンが定期的に実施されています。
現在のキャンペーン傾向
- 内容: 入会後一定期間内に、規定のカード利用額を達成することで、大量のボーナスポイント(メンバーシップ・リワード・ポイント)を獲得できるものが主流です。
- ポイント例: 過去には、合計で260,000ポイントなど、非常に豪華なポイントを獲得できるキャンペーンが実施された事例があります。
- 活用法: 獲得したポイントは、年会費に充当したり、航空会社のマイルや提携ホテルグループのポイントに交換して、旅行や出張に活用できます。
【注意点】 キャンペーンの内容(獲得できるポイント数、利用期間、達成条件など)は時期によって変動します。最新かつ正確なキャンペーン情報は、アメリカン・エキスプレスの公式ウェブサイトで確認することをおすすめします。
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